寒蝉鳴


第三十八候 ひぐらしなく
蝉の羽根は薄く透き通って美しい。


森のイスキアの初女さんのお話。
「野菜をゆがく時、緑が一層鮮やかに美しく輝く瞬間があります。
その時茎を見ると透き通っている。
透明になる時は、野菜の命が私たちの命になるために生まれ変わる瞬間、いのちのうつしかえの時。」


透明なものは美しい。
それはいのちが生まれ変わる瞬間だから。
寿命の短い寒蝉の羽根が透き通っているのも
もう次に生まれ変わる準備をしているからかもしれない。
なんて思ったりする。