雲の上

f:id:ichi375:20200404143825j:plain
鎌倉molnでの10周年企画展【雲のうえに暮らすように】始まりました。

私も雲をまとった作品たちを送りました。

-moln 10th anniversary-
2020年4月1日(水)-11日(土)

open 11:00〜18:00

close 月火

moln.jp

 

この"雲のうえに"という言葉が今本当に心に刺さります。

コロナウィルスによって私たちは今、不安に囲まれ、

不信に満ち、自由を制限される事を余儀なくされています。

そんな中で"雲のうえに暮らす"という事は座右の銘にしたい位大切な事だと思うのです。

 

高村光太郎の「蟬を彫る」という詩に、

「この四畳半と呼びなす仕事場が天の何処かに浮いてるようだ」

という一節があります。

 

私は今回の件に限らず、外からストレスを受けた時、

大抵自分の部屋にこもり絵を描きます。

それは恐ろしい外界から私を守るための

まさに"天の何処かに浮いた"シェルターのようなものでした。

自分の世界にこもっている間は自由に大いに謳歌します。

そうして自分を解放する事で、

また外の世界に飛び出してゆけました。

 

体は外に出る事ができなくなっても

精神はどこまでも解放する事ができる。

と、私は信じています。

 

対策はマスクやアルコールスプレーだけではなく、

心にも必要です。長い闘いになるならなおさら。

心を麻痺させるのではなく、シビアに情報と向き合いながら、

精神をいつでもニュートラルな状態に自由に戻せる事。

決してぶれない星の軌道のように。

 

絵を描く、音楽を奏でる、読書、映画を観る、お料理する、

人それぞれ違うと思いますが、

天の何処かで、雲のうえで暮らすように、

自分の世界に没頭する、

そんな時間が今は必要なのだと思います。

 

molnさんに並ぶ作品たち。

そのかけらを持ち帰る事で、部屋の一角に、

雲のうえで暮らすような素敵な空間が誕生する事を願っています。